B2B向けWebアプリを開発するとき、
「見た目をきれいにすれば使いやすくなる」
と考えてしまうことがあります。
しかし、顧客管理、案件管理、在庫管理、申請・承認などの業務で毎日使われるB2B向けWebアプリでは、一般消費者向けのWebサービスとは設計の優先順位が異なります。
重要なのは、見た目の新しさだけではありません。
例えば、
- 必要な情報へすぐアクセスできる
- 一覧から目的のデータを探しやすい
- 同じ内容を何度も入力しなくてよい
- 操作ミスを防げる
- 利用者ごとに必要な権限だけを付与できる
- ExcelやCSVとの連携がしやすい
- 業務変更に合わせて改善できる
といった点が重要になります。
特にB2B Webアプリは、1回だけ利用してもらうサービスではなく、社員が毎日何十回、何百回と操作することがあります。
1回の操作で数秒余計にかかるだけでも、それが数千回積み重なると大きな業務負担になります。
この記事では、B2B向けWebアプリを設計するときに考えたいポイントを、顧客管理・案件管理・在庫管理などの具体例を交えて解説します。
B2B向けWebアプリとは
B2Bとは「Business to Business」の略で、企業から企業へ提供されるサービスや取引を意味します。
B2B向けWebアプリには、例えば次のようなものがあります。
- 顧客管理システム
- 営業管理システム
- 案件管理システム
- 在庫管理システム
- 受発注管理システム
- 勤怠管理システム
- 人材管理システム
- 予約管理システム
- 申請・承認システム
- 請求管理システム
- SaaSの管理画面
社内で使う業務システムだけでなく、取引先企業へ提供するクラウドサービスもB2B向けWebアプリに含まれます。
B2BとB2CではWebアプリ設計の考え方が違う
B2C向けサービスでは、
- 初めて見ても理解できる
- 登録まで迷わない
- デザインが魅力的
- スマートフォンで使いやすい
といった点が重要になります。
もちろんB2Bでも重要ですが、業務システムではさらに、
- 大量データを扱える
- 入力速度が速い
- 検索しやすい
- 権限を細かく設定できる
- 操作履歴を確認できる
- 一括処理できる
- CSV入出力ができる
といった実務上の機能が求められます。
例えば営業担当者が毎日100件の案件を確認する場合、カードを大きく表示した美しいデザインより、
| 案件名 | 顧客 | 担当者 | 金額 | ステータス | 更新日 |
|---|
という一覧表の方が使いやすい場合があります。
B2B Webアプリでは、
「見た目がシンプルであること」
と、
「情報量が少ないこと」
は同じではありません。
必要な情報を、必要な密度で分かりやすく表示することが重要です。
B2B向けWebアプリ設計で重要な10のポイント
B2B Webアプリを設計するときは、特に次の10点を確認するとよいでしょう。
- 実際の業務フローから設計する
- 一覧画面を重視する
- 検索・絞り込みを使いやすくする
- 入力作業を減らす
- ステータスを分かりやすくする
- 権限管理を設計する
- 一括操作・CSVを考慮する
- 操作ミスを防止する
- レスポンス速度を意識する
- リリース後も改善できる構造にする
それぞれ詳しく解説します。
1.機能一覧より先に業務フローを整理する
B2B Webアプリで最初に行いたいのが、現在の業務整理です。
いきなり、
- 顧客登録画面
- 案件一覧画面
- CSV出力画面
と画面を考えるのではなく、
「現在どのように業務が進んでいるのか」
を整理します。
例えば案件管理であれば、
問い合わせ
↓
顧客登録
↓
ヒアリング
↓
見積作成
↓
提案
↓
受注
↓
作業
↓
請求
↓
完了
という業務フローが考えられます。
この現在の状態をAs-Is(現在の業務)として整理します。
そのうえで、
問い合わせ
↓
Webフォームから自動登録
↓
担当者を設定
↓
案件化
↓
進捗を一元管理
↓
受注後に請求情報へ連携
というTo-Be(システム導入後の理想的な業務)を検討します。
Webアプリは、この業務フローを支えるために設計します。
2.B2B Webアプリでは一覧画面が重要
業務システムでは、詳細画面以上に一覧画面を頻繁に利用することがあります。
例えば案件管理システムなら、
- 今日対応する案件
- 自分が担当する案件
- 今月受注予定の案件
- 対応が遅れている案件
- 受注確度が高い案件
などを一覧から探します。
そのため、一覧画面では必要な情報を適切に表示することが重要です。
案件一覧の例
| 案件名 | 顧客 | 担当者 | ステータス | 金額 | 次回対応日 |
|---|---|---|---|---|---|
| システム刷新 | A社 | 山田 | 商談中 | 300万円 | 8/10 |
| 在庫管理導入 | B社 | 佐藤 | 見積中 | 150万円 | 8/12 |
この画面を見れば、
「どの案件を次に対応すればよいか」
が分かります。
一覧画面を設計するときは、
「データベースにある項目を全部表示する」
のではなく、
「利用者が次の行動を判断するために必要な情報は何か」
を考えます。
3.検索・絞り込みを使いやすくする
B2B Webアプリでは、データが増えるほど検索機能が重要になります。
顧客が20件しかない時点では一覧を見るだけでも問題ありません。
しかし、
100件
↓
1,000件
↓
10,000件
と増えてくると、目的のデータを探せなくなります。
そのため例えば顧客管理なら、
- 顧客名
- 顧客コード
- 担当者
- ステータス
- 地域
- 契約状態
などで検索・絞り込みできるようにします。
よく使う条件は保存できると便利
例えば営業担当者が毎朝、
担当者:自分
ステータス:対応中
次回対応日:今日まで
という条件で検索するなら、毎回入力させる必要はありません。
「自分の対応案件」
として保存できれば、1クリックで表示できます。
業務システムでは、
「操作できること」
だけではなく、
「繰り返し操作をどれだけ減らせるか」
も重要です。
4.入力作業をできるだけ減らす
B2B向けWebアプリでは、大量の入力作業が発生することがあります。
例えば顧客登録画面に、
- 会社名
- 郵便番号
- 都道府県
- 住所
- 電話番号
- 担当者
- メールアドレス
- 業種
- 顧客区分
- 営業担当
- 備考
など20項目があれば、1件登録するだけでも負担になります。
そこで、
- 初期値を設定する
- 選択肢を用意する
- 郵便番号から住所を補完する
- ログインユーザーを担当者に自動設定する
- 既存顧客から情報を引き継ぐ
- 必須項目を必要最小限にする
などを検討します。
入力項目を増やす前に「本当に使うか」を確認する
要件定義では、
「念のためこの項目も入れてください」
という要望が増えやすくなります。
しかし入力項目が増えると、
入力する人
↓
負担増加
管理するデータ
↓
増加
画面
↓
複雑化
という問題が起こります。
各項目について、
「誰が、いつ、何のために使うのか」
を確認することが重要です。
5.ステータス設計を分かりやすくする
多くのB2B Webアプリでは、ステータス管理が重要になります。
例えば案件なら、
- 新規
- ヒアリング中
- 提案中
- 見積提出
- 受注
- 失注
- 完了
などです。
申請システムなら、
- 下書き
- 申請中
- 承認済み
- 差戻し
- 却下
などがあります。
ここで重要なのは、ステータスを増やしすぎないことです。
例えば、
見積作成中
見積確認中
見積提出待ち
見積提出済
見積回答待ち
と細かくしすぎると、利用者がどれを選べばよいか分からなくなります。
ステータスは、
「その状態によって次に行う業務が変わるか」
という基準で整理すると分かりやすくなります。
6.ロールと権限を設計する
B2B Webアプリでは、利用者によってできる操作が異なることが一般的です。
例えば顧客管理システムなら、
営業担当者
- 自分の顧客を閲覧
- 自分の案件を編集
営業管理者
- 部署全体の顧客を閲覧
- 部下の案件を編集
- 集計データを閲覧
経理担当者
- 請求情報を閲覧・編集
- 営業メモは編集不可
システム管理者
- ユーザー追加
- 権限設定
- マスタ管理
といった違いがあります。
このように役割ごとに権限を管理する方法として、RBAC(Role-Based Access Control:ロールベースアクセス制御)があります。
「管理者」と「一般ユーザー」だけでは足りないことが多い
初期開発では、
admin
user
という2種類だけで作りたくなることがあります。
しかし業務が増えると、
- 拠点管理者
- 部門管理者
- 経理
- 営業
- 閲覧専用
- 外部取引先
などが必要になることがあります。
後から権限を追加すると大規模な改修になる場合もあるため、要件定義時に、
「誰が、どのデータに、何ができるのか」
を整理しておきます。
7.一括操作を用意する
業務システムでは、1件ずつ処理するだけでは効率が悪いことがあります。
例えば在庫管理システムで100商品のステータスを変更する場合、
商品を開く
↓
変更
↓
保存
↓
次の商品
を100回繰り返すのは現実的ではありません。
そこで、
チェックボックスで選択
↓
一括変更
という機能を検討します。
例えば、
- 一括ステータス変更
- 一括担当者変更
- 一括削除
- 一括承認
- 一括CSV出力
- 一括メール送信
などです。
大量データを扱うB2B Webアプリでは、一括操作が業務時間に大きく影響します。
8.Excel・CSVとの連携を軽視しない
新しい業務システムを導入すると、
「Excelを完全になくしたい」
と考えることがあります。
しかし実際には、
- データ分析
- 取引先への提出
- 会議資料
- 会計処理
- 他システムへの取り込み
などでExcelやCSVが必要になることがあります。
そのためB2B Webアプリでは、
Webシステム
↓
CSV出力
↓
Excelで加工
あるいは、
既存Excel
↓
CSV取込
↓
Webシステム
という運用も考慮します。
重要なのは、Excelを敵にすることではありません。
Webアプリで一元管理すべき情報と、Excelを利用した方が効率的な業務を分けることです。
9.操作ミスを防ぐ設計にする
B2B Webアプリでは、操作ミスが実際の業務へ影響します。
例えば、
- 顧客を誤って削除
- 請求金額を間違える
- 案件を誤って完了にする
- 全ユーザーへメールを送信
- 承認前のデータを確定する
などです。
そのため重要な操作では、
「本当に削除しますか?」
と確認する方法があります。
ただし、すべての操作に確認ダイアログを出すと逆に使いにくくなります。
重要度によって確認方法を変える
例えば、
顧客名変更
→ そのまま保存
担当者変更
→ そのまま保存
顧客削除
→ 確認
請求確定
→ 確認
大量データ削除
→ 強い確認
というように設計します。
操作の影響範囲に応じて確認レベルを変えることが重要です。
10.削除よりステータス変更が適していることもある
業務データでは、過去履歴が重要になることがあります。
例えば退職した社員をデータベースから完全に削除すると、
過去案件
担当者:不明
という状態になる可能性があります。
そのため、
在籍
↓
退職
というステータス変更にし、
ログイン
→ 不可
新規担当者選択
→ 不可
過去の担当履歴
→ 表示
という設計にする方法があります。
同様に、
- 顧客
- 商品
- 取引先
- 社員
- プロジェクト
などでも、物理削除ではなく無効化を検討することがあります。
11.キーボード操作も考える
毎日大量入力を行うB2B Webアプリでは、マウスだけでなくキーボード操作も重要になります。
例えば、
Tab
↓
次の入力欄
Enter
↓
検索実行
Ctrl / Command + Enter
↓
保存
などです。
1日に数件しか入力しないシステムでは大きな違いにならなくても、毎日数百件を処理する業務では操作速度に影響します。
特に、
- 受注入力
- データ登録
- コールセンター
- 在庫処理
- 会計入力
などでは検討する価値があります。
12.画面遷移を減らす
B2B Webアプリでは、
一覧
↓
詳細
↓
編集
↓
保存
↓
一覧へ戻る
という操作を何度も繰り返す場合があります。
必要に応じて、
- 一覧から直接編集
- モーダルで詳細表示
- サイドパネルで編集
- 行単位でステータス変更
などを取り入れると、画面遷移を減らせます。
ただし何でも一覧上で編集できるようにすると画面が複雑になります。
頻繁に変更する項目だけ簡単に編集できるようにするなど、利用頻度をもとに判断します。
13.「次に何をすればよいか」が分かる画面にする
業務システムでは、情報を見るだけではなく次の行動につながることが重要です。
例えば案件詳細画面に、
案件名
顧客名
金額
ステータス
しか表示されていない場合、担当者は次に何をすればよいか別の情報を確認する必要があります。
そこで、
- 次回対応日
- 次回対応内容
- 未完了タスク
- 顧客からの最新連絡
- 担当者
なども表示します。
B2B Webアプリは、
「データを保存する場所」
ではなく、
「業務を進める場所」
として設計することが重要です。
14.ダッシュボードを作りすぎない
B2B Webアプリでは、
「トップ画面にダッシュボードを作りたい」
という要望がよくあります。
しかしグラフを大量に並べても、日常業務で使われないことがあります。
重要なのは、
「この数字を見て何を判断するのか」
です。
例えば営業管理なら、
- 今月売上見込み
- 受注予定金額
- 対応期限超過案件
- 未対応問い合わせ
など、行動につながる情報を優先します。
見た目のためだけのグラフを増やすより、必要なデータへすぐ移動できるダッシュボードの方が実用的です。
15.レスポンス速度を軽視しない
毎日使用する業務システムでは、画面表示の待ち時間も使いやすさに影響します。
例えば、
検索
↓
5秒待つ
↓
詳細を開く
↓
5秒待つ
↓
保存
↓
5秒待つ
という状態では、利用者に大きなストレスがかかります。
特に、
- 一覧検索
- 顧客検索
- 商品検索
- 保存
- CSV出力
など、頻繁に行う処理は優先的に確認します。
データ量が増えたときも考慮し、
- データベースのインデックス
- ページネーション
- API設計
- キャッシュ
- 非同期処理
などを検討します。
データが100件の状態だけで設計しない
開発中はテストデータが少ないため、問題に気付かないことがあります。
例えば顧客一覧に100件しかない状態では、すべて取得しても問題ないかもしれません。
しかし本番運用後に、
1,000件
↓
10,000件
↓
100,000件
と増える可能性があります。
B2B Webアプリでは、
「現在何件あるか」
だけでなく、
「数年後に何件になるか」
も考えて設計します。
B2B Webアプリではエラー画面も重要
業務中にエラーが発生したとき、
「エラーが発生しました」
だけでは利用者が困ります。
例えばCSV取込なら、
100件中
96件成功
4件エラー
という結果と、
- 12行目:顧客コードが未入力
- 35行目:日付形式が不正
- 67行目:商品コードが存在しない
- 89行目:数量が不正
などが分かれば、利用者自身で修正できます。
B2B Webアプリでは、エラーをなくすだけでなく、
「エラーが起きても業務を止めない」
設計も重要です。
スマートフォン対応は業務によって判断する
すべてのB2B Webアプリをスマートフォン中心で設計する必要はありません。
例えば経理担当者が、
- 大量データを確認
- Excelを見ながら入力
- 複数項目を編集
するシステムなら、PC利用が中心になるでしょう。
一方、
- 営業担当者の訪問記録
- 倉庫での在庫確認
- 現場写真アップロード
- 外出先での承認
などではスマートフォン対応が重要です。
「レスポンシブ対応するか」だけではなく、
「どの業務を、どの端末で行うのか」
を確認して画面を設計します。
B2B Webアプリでは通知設計も重要
業務システムでは、
「システムを開かないと気付かない」
状態を避けたいケースがあります。
例えば、
申請
↓
上司が3日間気付かない
↓
業務が停止
という問題です。
そこで、
- メール
- Slack
- Microsoft Teams
- システム内通知
などを組み合わせます。
ただし通知を増やしすぎると、誰も見なくなります。
例えば、
即時通知
- 新規問い合わせ
- 承認依頼
- エラー発生
まとめ通知
- 今日が期限のタスク
- 未対応案件
- 在庫不足
のように重要度によって分ける方法があります。
B2B Webアプリでよくある設計ミス
既存ExcelをそのままWeb化する
Excelの項目をそのままWebフォームへ並べただけでは、業務改善にならないことがあります。
重要なのは、
「なぜこのExcelが必要なのか」
から整理することです。
すべての要望を画面に入れる
部署ごとの要望を全部取り入れると、ボタンや項目だらけの画面になります。
利用頻度と重要度を整理する必要があります。
一覧画面を軽視する
詳細画面は作り込まれているものの、毎日使う一覧画面が使いにくいことがあります。
B2Bでは、利用頻度が高い画面から優先的に設計します。
権限を後回しにする
開発終盤になって、
「営業担当者は自分の顧客だけ表示してください」
という要件が追加されると、大きな改修になる場合があります。
権限は初期段階で整理しておきます。
CSV機能を最後に追加する
CSV入出力は簡単な機能に見えますが、
- 文字コード
- 日付形式
- 必須項目
- エラー処理
- 権限
- 大量データ
など、検討事項があります。
必要な場合は早めに要件へ含めます。
データ件数を考慮していない
開発環境では高速でも、データが増えると検索に時間がかかることがあります。
将来のデータ量も想定します。
システムを完成させて終わりにする
業務は変化します。
実際に利用すると、
「この項目はいらない」
「ここに検索条件が欲しい」
「毎回同じ入力をしている」
などの改善点が見つかります。
B2B Webアプリでは、リリース後の改善を前提に設計することが重要です。
【コピペ用】B2B Webアプリ設計チェックリスト
B2B向けWebアプリを検討するときは、次の項目を整理してみてください。
業務
- 対象業務:
- 現在の管理方法:
- 現在利用しているExcel・システム:
- 現在困っていること:
- システム導入後に実現したい状態:
利用者
- 利用部署:
- 利用人数:
- 管理者:
- 一般ユーザー:
- 外部ユーザー:
- PC利用:
- スマートフォン利用:
データ
- 顧客:
- 案件:
- 商品:
- 在庫:
- 社員:
- その他:
一覧・検索
- 一覧に必要な項目:
- 検索条件:
- 絞り込み条件:
- 並び替え:
- 保存したい検索条件:
入力
- 必須項目:
- 自動入力できる項目:
- 選択式にできる項目:
- 一括登録:
- CSV取込:
権限
- 閲覧権限:
- 編集権限:
- 削除権限:
- 承認権限:
- CSV出力権限:
- 管理者権限:
業務処理
- ステータス:
- 承認:
- 通知:
- 一括処理:
- データ出力:
外部連携
- 会計システム:
- CRM:
- メール:
- Slack / Teams:
- API:
- AI:
- その他:
運用
- 操作ログ:
- バックアップ:
- アカウント管理:
- 退職者対応:
- データ保存期間:
- リリース後の改善方法:
この内容を整理しておくと、システム開発会社へ相談するときも要件を伝えやすくなります。
B2B Webアプリに関するよくある質問
B2B Webアプリで最も重要な画面は何ですか?
業務によりますが、一覧・検索画面の利用頻度が高いケースは多くあります。
顧客管理なら顧客一覧、案件管理なら案件一覧、在庫管理なら商品・在庫一覧などです。
まず利用頻度が高い画面を特定し、そこから優先して使いやすくするとよいでしょう。
B2B Webアプリでもデザインは重要ですか?
重要です。
ただし、装飾を増やすことよりも、
- 情報の優先順位
- 視認性
- 操作位置の統一
- 入力しやすさ
- 状態の分かりやすさ
といった業務上の使いやすさを優先します。
ExcelからB2B Webアプリへ移行できますか?
可能です。
ただしExcelをそのままWeb化するのではなく、
- 何を管理しているか
- 誰が更新しているか
- どこで重複入力しているか
- どの集計が必要か
を整理してから設計すると、業務改善につながりやすくなります。
B2B WebアプリにCSV機能は必要ですか?
業務によります。
他システムとのデータ連携やExcelでの分析がある場合は、CSV入出力が重要になります。
ただし個人情報を扱う場合などは、CSV出力できるユーザーや出力項目も設計する必要があります。
スマートフォン対応は必須ですか?
必須とは限りません。
経理、人事、管理部門などPC中心の業務であれば、PCでの操作性を優先した方がよい場合があります。
営業や現場業務など外出先で利用する場合は、スマートフォン対応の優先度が高くなります。
最初からすべての機能を作った方がよいですか?
必ずしもそうではありません。
最初に必要最低限の機能を作り、実際に利用してから改善する方法があります。
特に業務要件がまだ曖昧な場合、
必要最低限の機能
↓
現場利用
↓
フィードバック
↓
改善
という進め方が有効です。
既存の業務システムを改善することもできますか?
可能です。
全面的に作り直さなくても、
- 検索改善
- 一覧画面改善
- 入力項目削減
- CSV自動化
- API連携
- 権限見直し
- 通知追加
など、利用頻度が高い部分から改善する方法もあります。
B2B Webアプリは「業務を理解してから設計する」ことが重要
B2B向けWebアプリでは、技術選定より前に業務を理解することが重要です。
例えば、
「案件管理システムを作りたい」
という要望だけでは、必要な機能は決まりません。
会社によって、
問い合わせ
↓
案件化
↓
見積
↓
受注
という会社もあれば、
問い合わせ
↓
現地調査
↓
見積
↓
社内承認
↓
顧客承認
↓
契約
↓
作業手配
という会社もあります。
同じ「案件管理」という名前でも、必要なシステムは異なります。
そのため、
業務ヒアリング
↓
As-Is整理
↓
課題整理
↓
To-Be整理
↓
要求整理
↓
画面・機能設計
という順番で進めることが重要です。
hiro-dev-labではB2B Webアプリの要求整理から相談できます
B2B Webアプリでは、単に画面や機能を作るだけでなく、
「実際の業務で使い続けられるか」
を考える必要があります。
例えば、
Excelで顧客管理
↓
案件は別のExcel
↓
進捗はチャット
↓
請求は別システム
という状態であれば、いきなりすべてを一つのシステムにするのではなく、
- どの情報を一元管理するか
- どの作業を自動化するか
- 既存ツールを残すか
- APIで連携するか
を整理することが重要です。
hiro-dev-labでは、
- 業務ヒアリング
- As-Is / To-Be整理
- 要求整理
- 要件定義
- 業務フロー整理
- 機能一覧作成
- 画面一覧作成
- 権限設計
- データ設計
- プロトタイプ作成
- Webアプリ設計・開発
- API連携
- AI導入
- 業務自動化
などから相談できます。
顧客管理、案件管理、在庫管理、予約管理など、
「現在Excelで管理しているが限界を感じている」
「既存システムが使いにくく、現場でExcelへ戻ってしまっている」
「業務システムを作りたいが必要な機能を整理できていない」
という段階でも、まず現在の業務を整理するところから始めることができます。
まとめ
B2B向けWebアプリでは、見た目だけでなく日常業務での操作効率を重視することが重要です。
特に、
- 業務フローから設計する
- 一覧・検索を重視する
- 入力作業を減らす
- ステータスを整理する
- 権限を適切に設定する
- 一括処理・CSVを考慮する
- 操作ミスを防止する
- 大量データでも使えるようにする
- 業務に応じてPC・スマートフォンを使い分ける
- リリース後も改善する
という考え方が重要です。
B2B Webアプリは、ユーザーに一度だけ使ってもらえばよいサービスではありません。
毎日使われるシステムでは、1回の操作の小さな不便が積み重なります。
だからこそ、
「機能があるか」
だけでなく、
「利用者がその業務をどれだけ少ない操作で完了できるか」
まで考えて設計する必要があります。
業務フロー、利用者、データ、権限、操作頻度を整理し、それぞれに合った画面を設計することが、使われ続けるB2B Webアプリにつながります。